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漆 黒房

Author:漆 黒房
猫と土が好き。BL は気長に書くんで読んでもらえると嬉しいな。そんで拍手とかぽちっとしてね。夜にむくむく起きだすのが 仕事見たいになってしまった。もうすぐ 一周して朝起きれるかも・・・。

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夜中は紫

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2012/05/07 Mon
野郎の体なんて どれも大した変りはない。

しかし 敵同士 という紙が貼って有るわけではないのに 特別な物に見えた。


幾多の仲間を切られ 憎しみと畏怖の混じり合った気のような物を 纏う体に 妙な親しみと言うか・・・・・



自分でも判らない。



「・・・・手当まで したのか。」

銀時が 言うと 桂は現実に引き戻されたように びっくりして彼を見つめ


「・・・・助けた訳じゃない。部下の不祥事を拭っただけだ。・・・・・それに どこから居たんだ?俺 一人に押しつけやがって・・・・沖田に切られそうになったんだぞ?!。」

「・・・ああ・・・・。」

いつものまくしたてる桂に戻ると うざったそうに耳の穴を指でほじくり返事をする銀時。


「お前の 使い魔ちゃんと躾をして置け!・・・・ちょっとペット触ったぐらいで 本気に成りやがって。本気で切り殺さなきゃ ならない所だぞ?!」

「おいおい 総悟が使い魔って・・・土方が そのペット?・・・。」

銀時が 言いかけ

「犬だろ・・・キャンとは言わなかったが・・・・すぐ噛みつこうとして・・・可愛気の無い。」

桂は言ったあと 少し後ろめたそうに 銀時から目線を逸らし


「・・・・そっくりじゃねえか・・・。」

と銀時が それを見てにやりとする。


すると 桂は半ば認めたように・・・・


「あの馬鹿は 噛んだフリ何かしない。刺し違えても 噛み切るさ・・。」

「・・・・。」

と、誰かの話をする




「・・・・って!・・・ペットの扱いって 何を見て そんな・・・・・?。」

桂が はっとして顔をあげ 銀時を睨むと そのまま刀に手を伸ばした・・・。

銀時は 逆鱗に触れたのだと慌てて・・・・

「は・・・・え?・・・・・ああ・・・・・ィ・・・井戸に 奴を連れて行って 吐かせる所からだ。・・・・ほら 酒を飲ませて・・・掛けてから・・・意識が無くなっただろう?。」


と銀時が すこし膝を立て後ずさりすると 桂の目が怒りで段々細まり・・・・。


「貴様・・・と言う・・・奴は・・・・。」

と 怒りを今にも爆発させそうに 自分の刀を抜いて捕まえる。


「待てって!!・・・・・・別に・・・何も見てねえし・・・!!。」




















その頃


山門の前のべスパを使おうと沖田と土方は・・・・


バイクの中にヘルメットが2個・・・・座面を開けると入っていた。
顎に簡単に付けるだけの物だが 公僕として交通違反は冒せない。
自分の背中に 気を失った土方をくくりつけ・・・



仕方なく 自分は ぶかぶかな銀時の物を被り もう一つは 黄色い 緑十字の安全メットを土方に被せる。

しかし 自分の背中に乗せて居ても そのまま支えては走れそうにない。

何か縛る物を探すと メットの下に買い物用の鍵付きのゴムを見つけ それで自分と土方をタスキ掛けにすると 案外しっかり止まる。


桂が着せた物だろうか・・・・。

薄い女柄の着物を纏わせられ 裾はつんつる天と短く 袖も 肘がやっと隠れる程度 やっと合わせた襟元も大きく開いて 間男そのもので情けない・・・・。

しかし 血が滲んで赤く染まった背中は大きく張り 引き締まった腰の筋肉は堅い。

さすがに バイクに無意識の土方を抱きあげると 猛獣を担ぎあげた気分だった。




おぶい紐宜しく 固定された事を前で確認すると沖田は


「・・・全く!・・・手間のかかる 上司だな・・・良く掴待ってろよ・・・・あんたのそんな格好 誰にも見せられたもんじゃねえよォ・・・。」


そう言いながら 慣れた脚つきでエンジンをかけ 二人バイクに乗ったまま数歩歩くと スピードをあげる。


それでも 土方はピクリともせず沖田に連れて行かれるのだった・・・。











ようやっと・・・・・。


安心したのは 総悟の顔を見た時からだった。

こんな死に方だけは 避けなければならないと 思った時に


いつものように剣を持ち 近くに居る総悟を見た時 
自分の居場所だと安心した。


・・・・不思議なもので どんなに沢山の敵に囲まれようと 総悟の近くならば 自分の居場所だとかんじるのだ・・・・。


いつの間にか 総悟を連れて死に場所に向かう事に 抵抗が無くなった。
前は 近藤さん・・・・

を頼っていたはず なのに・・・・。



自分の一番情けない姿を見せられるくらい

幼かった彼は 姿だけでなく・・・・成長したのだ。



土方 十四郎はふっと息を吐いて 自分の体の力を抜いた。

布団に寝かされているのが判る・・・・。


腕は 痛みはないが じんじんと唸っているようだ・・・。


びりびりと 背中の皮が少し動くと 文句を言う。それはあちこちの皮膚も同様で 
鞭以外で殴られた所は もっと 筋肉の奥底重く 痺れる様だった・・・。


こんなもん・・・・。


程良い痛みに うとうとすると 
助けに来た総悟の姿が 鮮明に浮かび上がった。


総悟


暗闇向かって呟くと 喉元が苦しくなった。

気持ちが悪く 吐きそうな・・・・

良く見ると 自分の体に誰かの手が触れて行く。

逃げたくても逃げれず 吐きたい。

でも吐く物はなく


首に腕の一部が巻き付くと こみ上げる。

それを飲みこむと きついアルコールの酒の味になり・・・唇が自分の唇に重なっていた事を思い出した。

酒を飲まされたのだ・・・。


その誰かを見ると 女の タエコ?さえこ?・・・ではなく。

黒髪の 桂だった。



俺は こいつに・・・女のように 犯されたのか。


そう考えると 後ろから突き上げられ痛みが走る。


いや・・・・。


体がその痛みを記憶していないようなので 否定すると 
今度は あの足首を持ち上げられる場面・・・。


俺はあのまま・・・?


今度は前から折り曲げられ その 痛みに 顔をゆがめると 逃げ様のない痛み


しかし・・・良く考えると それも 記憶が無い・・・。


有るのは・・・・・寒くて 冷たい・・・そして窒息しそうに 水を飲んだ事だった・・・。


そう・・・気持ちが悪くて・・・・。














「・・・・・全く・・・立場が逆になったな。・・・沖田君・・。」

と、目が大きく見える眼鏡を掛けた 藪医者は 土方の傍らで 注射針を おえる所だった。


「まあしかし・・・・君ほど難しくないよ。・・・・何か食用のアルコールではないようだね。まあこれだけ 運動神経に来る物を考えられれば 答えも遠からずだろう。」

少し大人しくなった土方を見てから 医者は 微笑んで見せる。


「朝っぱらから・・・・すんません・・。」

と少し不機嫌そうに 沖田が礼を言うと 藪は 元気になった沖田を眺めるように 部屋を出ていく。



「もう少し経ってから くるよ・・。何かあったら 呼んでくれ・・。」


そういう 藪を見送って 
沖田は 小さなベッドに静かに眠る土方を見た。


腕は細い竹の添え木が当てられ シップらしき物が貼られて腕の処置は完璧。

飲まされた薬らしき物も ひどい二日酔い と医者に伝えるとすぐに処置が出来た。

背中や切り傷も・・・・何かの軟膏が塗られて 特殊な麻の着物で縛られるように巻かれている。


医者が言うには このまま2,3日寝かせた方が良いと言うくらいなのだ。



「畜生・・・・。」

桂に 弄り物にされたのに 礼を言わなければいけないという屈辱。

沖田総悟は 前を見つめたまま 爪を噛みつぶし悔しさをにじませた。



銀時が 女と引き合わせた罪悪感を感じて居たのは 知っている。

義理堅い銀時が 討幕の一派を仕切る桂に 聞きに行く行く事は 容易に察しが付いた。

しかも桂が 土方を殺さず助け 気まぐれでも手当をし・・・・

その上


銀時までそこにいた。

桂が時々 おかしな言葉を吐いていたのは 銀時に向かって言った言葉だった。


それを俺が理解し・・・

桂は 茶番を止めた。




散乱した土方の衣類や 薬や血の跡 あの時は 見て逆上したが・・・今考えるとどう見ても 手当に苦心した後にしか思えない。



「・・・っ!・・・。」

沖田は爪を噛み過ぎて 自分で剥がしてしまった爪を見た。

みるみる涙のように盛り上がり 爪一杯に血が広がると それを手の中に押し込み握り潰した。
Category: 紫 銀
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